「ねぇお母さん、どうしてひとは、自分の見たい夢を見られないの?」
「ふふ、ちはるはどんな夢を見たいの?」
「あのね、ちはるね、昨日うさぎと話す夢を見たの」
「あら、素敵ね」
「一緒にお花を摘んでいたのよ。そしたらね、狼が現れて、うさぎのこと食べようとしたから、やめてって言ったんだけどね、」
「それで?」
「狼さんにはちはるの言葉が分からなくて、うさぎは食べられちゃったの」
「あらまぁ」
「だからね、あのとき狼さんとお話出来たら、良い夢だったのになって!」
「そうね」
「ねーえ、どうして見たい夢が見れないのかな?」
「昔はね、見られたのよ」
「そうなの?」
「うんと昔ね、自分の見たい夢を見られるようになった人々は、皆思い思いの夢を見るようになった」
「羨ましいな!」
「でもね、夢の中に自分の理想の世界を作るようになったの」
「動物とお話できる?」
「そうね、ちはるだったらそう。もし動物とお話出来る世界を夢で見てしまったらちはる、夢から覚めたくなくなっちゃうでしょう?」
「そんなことないよ!だって学校に行かなきゃいけないし、起きないとれい君や、ゆかちゃんと会えないし、それに」
「それに?」
「お母さんにも会えないもん」
「ふふ、そうね。でも昔のひとは起きなくなっちゃったの」
「それじゃあ、つまんないね」
「さぁ、そろそろお休みなさい」
「うん、今日は狼とお話出来るといいな」
「きっと出来るわよ」
「お休みなさい、お母さん」
「お休みなさい、ちはる」
それは母を亡くした少女の例
(どこからどこまでが夢かなんて、そんなこと、今更。)
「ふふ、ちはるはどんな夢を見たいの?」
「あのね、ちはるね、昨日うさぎと話す夢を見たの」
「あら、素敵ね」
「一緒にお花を摘んでいたのよ。そしたらね、狼が現れて、うさぎのこと食べようとしたから、やめてって言ったんだけどね、」
「それで?」
「狼さんにはちはるの言葉が分からなくて、うさぎは食べられちゃったの」
「あらまぁ」
「だからね、あのとき狼さんとお話出来たら、良い夢だったのになって!」
「そうね」
「ねーえ、どうして見たい夢が見れないのかな?」
「昔はね、見られたのよ」
「そうなの?」
「うんと昔ね、自分の見たい夢を見られるようになった人々は、皆思い思いの夢を見るようになった」
「羨ましいな!」
「でもね、夢の中に自分の理想の世界を作るようになったの」
「動物とお話できる?」
「そうね、ちはるだったらそう。もし動物とお話出来る世界を夢で見てしまったらちはる、夢から覚めたくなくなっちゃうでしょう?」
「そんなことないよ!だって学校に行かなきゃいけないし、起きないとれい君や、ゆかちゃんと会えないし、それに」
「それに?」
「お母さんにも会えないもん」
「ふふ、そうね。でも昔のひとは起きなくなっちゃったの」
「それじゃあ、つまんないね」
「さぁ、そろそろお休みなさい」
「うん、今日は狼とお話出来るといいな」
「きっと出来るわよ」
「お休みなさい、お母さん」
「お休みなさい、ちはる」
それは母を亡くした少女の例
(どこからどこまでが夢かなんて、そんなこと、今更。)
PR
COMMENT